ISO14000での文書管理について
(株)プラスワン総研 鈴木 勝
今秋、ISO14001が発効する運びとなりました。
これを受け、ISO9000を鑑みながら文書という観点から、ISO14000を
考察していきたいと思います。
ISO14001/DISでの文書に関する記述は、次の通りです。
(記録に関しては、文書とは区別しています。)
ISO/DIS14001環境マネージメントシステム−−利用指針つき仕様
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4.1 環境方針
e) 文書化し、実行し、維持し、かつ全従業員に周知する。
4.3.5 文書管理
組織は、次の事を明確にするために、この規格が要求する全て文書を管理する手段を確立し、維持す
る。
a) 文書の所在が確認できる。
b) 定期的に見直され、必要に応じて改訂され、かつ任命された責任者によって妥当性が承認される。
c) システムが効果的に機能するために不可欠な操作を行うすべての場所で関連文書の最新版が、利用可
能である。
d) 廃止文書は、全ての発効部署及使用部署から速やかに撤去するかまたは使用できない事を確実にする。
f) 法規及び/又は情報保存の目的で保管されるあらゆる廃止文書は適切に識別される。
文書化は、読みやすく、日付(改訂の日付と共に)が付されて容易に認識でき、順序正しく維持し、指
定機関保持しなければならない。
種々の文書の作成と変更に関する手順と責任を確立し、維持する。
4.3.6 運用管理
組織は、特定された著しい環境側面に関連しており、かつその方針、目的及び目標に一致している
運用及び活動を明確にしなければならない。組織は、維持管理を含むこれらの活動が特定の状況のもと
で次に示すことにより確実に実行されるよう計画を立てる。
a) その手順がないと環境方針、及び目的・目標から外れることになり得るような状況に備えた文書
化した手順の確立及び維持。
4.4 点検及び是正措置
4.4.1 監視及び測定
組織は、環境に著しい影響を及ぼす可能性がある運用及び活動の主要な特性を日常的に監視し、測定
するために文書化した手順を確立し、維持する。これには、パフォーマンス、関連の運用管理、並びに
組織の目的及び目標との適合を追跡する為の情報の記録を含む。
組織は、関連する環境法規制との遵守適合を定期的に評価するための文書化した手順を確立し、維持
しなければならない。
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ISO/DIS 14004 環境マネージメントシステム−−原則、システム及び支援技術の一般指針
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4.3.3.2 環境マネージメントシステムの文書化
運用のプロセス及び手順は特定し適切に文書化し、必要に応じて新しくすべきである。組織は、効率
的な運用手順及び管理を確立した、種々の文書は明確に特定すべきである。
環境マネージメントシステムに関する文書があれば、組織の環境目的を達成するた何が必要なのかを
従業員に意識させるのに役立つ。またシステムと環境パフォーマンスとを評価できる。
文書化の性格は組織に規模や複雑さで異なる。環境マネージメントシステムの要素が組織の総合管理
システムに統合される場合、環境関係の文書かは現行の文書化に統合されるべきである。文書を使いや
すくするため、組織は下記の文書について、その要約を作成し保管することを検討すべきである。
・環境方針、目的及び目標の照合
・環境目的及び目標の達成手段の記述
・主たる役割、責任及び手順の文書化
・関連文書への指示、必要な場合は組織の管理システムの他の要素の記述 及び
・組織にとって適切な環境マネージメントシステムの要素の実施
このような要約文書は、組織の環境マネージメントシステムの実施及び維持に関する恒久的な参考資料と
して役立つ。
環境マネージメントシステムの文書化において考慮すべき事項
1. どのように、環境管理手続きが定められ文書化され配布され修正されているか。
2. 組織は、環境マネージメントシステムを開発し維持する文書化のプロセスを持っているか。
3. どのように、環境マネージメントシステムの文書が、適宜、現在の文書と統合されているか。
4. どのように、従業員は自分の仕事をするため必要な環境マネージメントシステムの文書類を入手でき
るか。
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実践の手引 環境マネージメントシステムの文書化
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すべての文書類は、日付(及び改訂の日付)を付け、容易に識別でき、組織的に整理され、一定期間保
管されるべきである。組織によって下記事項が保証される。
・文書が適切な組織、部門、機能、活動、及び/又は担当者によって特定できる
・文書が定期的に見直され、必要に応じて改訂され、発行の前に権利のある要員によって承認される
・関連文書の最新版が、システムの有効な機能に必須の活動がおかれているすべての場所で、入手できる
・旧文書はすべての発行場所及び使用場所から速やかに撤去する 及び
・文書は、どんな型でもよく、有効であり理解しやすいものとする
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ISO9000での文書に関する記述は、次の通りです。
ISO9000−1994 品質管理及び品質保証の規格
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4.5 文書及びデータの管理
4.5.1 一般
供給者は、この規格の要求事項に関連するすべての文書及びデータを管理する手順を文書に定め、維
持すること。これらには、規格及び顧客の図面のような外部の文書を該当する範囲で含む。
4.5.2 文書及びデータの承認及び発行
文書及びデータは、その発行に先立ち、権限を与えられた者がその適切性について審査し、承認する
こと。文書の最新版の状態を明確にする台帳又はそれと同等の文書の管理手順を定め、無効文書及び/
又は廃止された文書の使用を防ぐために容易に利用できるようにしておくこと。
この管理によって、次のことを確実に行うようにすること。
a) 品質システムが効果的に機能するために不可欠な活動を行うすべての部門において、適切な文書の適
切な版が利用できること。
b) 無効及び/又は廃止文書は、すべての発行部門及び使用部門から速やかに撤去するか、又は意図され
ない使用がなされないことを確実にすること。
c) 法律上及び/又は知識保存の目的のために保持されている廃止文書は、適切に識別されていること。
4.5.3 文書及びデータの変更
文書及びデータの変更は、特に規定しない限り、最初に確認及び承認を行った同一の機能・組織が確
認し承認すること。指定された機能・組織は、確認及び承認の根拠となる裏付け情報を利用できること。
可能な場合には、変更の性質をその文書中又は適切な添付文書で明確にすること。
◆その他、各要求項目のほとんどに「文書化し、維持する」という定義がある。
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以上の事から、「文書化」、「責任と権限の明確化」、「記録の保持」という三大要素は同じと考えるこ
とができます。
文書管理システムを考えた場合、ISO9000に対応可能な文書管理システムを使用すれば、
ISO14000においても、満足するものであるということができると思います。
文書管理に関する要求はISO9000シリーズでも非常に重視されているため、この2つのシステムを
最も統合しやすい内容であるため、同じ文書管理システムを使用するほうが良いと考えられます。
以上